シリーズ「高齢者のスマホ」②
高齢者のスマホ使用率を上げる方法
前回の事例を踏まえ、高齢者のスマホ使用率を上げる方法を検証してみようと思います。
まず、結論から申しますと「プライドが邪魔をしている」の一言に尽きるのではないかと考えます。
「プライド」は多くの場合、老若男女を問わず新しいチャレンジに対し足を引っ張る作用があります。
特に、経験豊かで比較的高い地位におられるベテランの方々に顕著な症状といえましょう。
コンピューター関連の書籍に「今さら聞けない◯◯◯◯」というタイトルの本を目にします。
これはまさしく、人に聞くには恥ずかしい初歩的なノウハウをわかりやすく教えてくれるものです。
これも人間の心の中の「プライド」の部分をくすぐるように考えられたタイトルではないでしょうか。
先日こんなことがありました。
年齢のわりにIT関連に明るい私の父。
そんな父親が仲間との集まりの中で、住所録にメールアドレスがほとんど記されていないことに嘆いていました。
折に触れ会合の中でメールの活用、便利さなどを説いていた父に対し周囲は「苦手だ」「不得手だ」「難しい」など残念な声。
と同時に「小野さんはITに強い」というイメージがついてしまいました。
そんなある日、仲間の方数名が一念発起し「是非LINEというのをやってみたい、小野さん教えてくれないだろうか」と依頼があったそうです。
しかし、ゼロからLINEを始めるとなると、若干話が込み入ってきます。
いくら年齢のわりにIT関連に明るい父とはいっても、LINEの初期設定は家族の助けなしにはできませんでした。
そこをゼロから説明をする…。
お仲間の方々それぞれに知識のバラツキもあり、機種や契約内容、操作方法もひとつひとつ違います。
それを踏まえながらわかりやすく説明をするのも至難の業。
結局、私にその話が回ってきました。
父は、「説明してあげなければいけないから、教えてくれ」とのこと。
つまり私に課せられたミッションは「教え方」を教えてあげなければならない、ということになります。
それこそ、なおのこと至難の業です。
考え抜いた結果、私は「その依頼は断った方がいいよ」と返答しました。
また「必ず家族に得意な人がいる。その人に教えてもらった方いいと思うよ」とも伝えました。
父はお仲間方にそれを伝え、重責を回避することはできたのですが、その後、皆さんがスムーズにラインを使いこなせるようになったかどうかは、まだ聞いていません。
私の返答の意味するところは、こうです。
SNSもスマホもインターネットも、全て「コミュニケーションツール」です。
世界中の多くの人々と瞬時にやりとりができるのが大きな魅力です。
しかし、一方で家族間の関係性が希薄になっていることも現代社会の傾向として、よく耳にします。
夫婦の関係、親子の関係、祖父母や従弟との関係…。
社会の最小単位である「家族」の関係性がギクシャクする中、世界にむけたコミュニケーションを取るために労力を費やすのは、何とも本末転倒。
家族の絆
ここは是非、家族の絆を強めつつ、共に手を取り合って新しい領域に踏み込むことで、足元を固めつつ世界を広げることが出来るのではないかと考えたのです!
よって、高齢者のスマホ使用率を上げる一番の方法は、「家族に聞く」です。
いつも上から目線で若い人を見下していた、ベテラン世代の皆さん、そのプライドを脱ぎ捨ててお子さんやお孫さんと話をする機会を作ってみてください。
親や祖父母の存在を煙たがっている若い世代の皆さん、スマホの良さをわかってもらって、楽しみを分かち合いましょう。
少し長くなりましたが、スマホの良い点を共有し合い、悪い点を互いに注意し合ってより良いネットライフを楽しみましょう。
執筆:スタッフ小野
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