父の愛
父の愛
父が他界してちょうど1ヶ月になります。
亡くなる前の約1ヶ月と十日間ほどは、私の人生においても忘れられない日々でした。
癌に蝕まれゆく父の姿。
辛さを最小限に抑えようと全力を尽くしてくれた緩和ケアクリニックの皆さん。
同時に進む母の介護。
いつやって来るかわからない「その時」に怯えながらもお互いに心を支え合う家族。
なんとも言えぬ緊張感の中、多くの新しいことを学び、生きることの大切さや心の繋がりの温かさを改めて深く感じさせてくれた日々でした。
そして突然やってきた「その時」。
トイレで倒れているのを私が抱き抱える中、息を引き取った父は、闘病の中でかなり痩せ細ったはずなのに、とても重かったのを覚えています。
それから3日後、葬儀が営まれました。
私は長男ですので、喪主である高齢の母に代わり、施主(せしゅ)として葬儀全体の段取りを進めました。
実際は、稚内から駆けつけた姉が色々な面で細かい部分の配慮をしてくれたおかげで、かなりスムーズに進み、助けられました。
話は飛びますが、父の死去に伴い母は施設で生活することになりました。
パーキンソン病専門の新しい設備の整った住まい。
費用の面で心配はありましたが、ひとつの大きな安心が与えられました。
それは、父の遺族年金です。
遺族年金。
それは、生前父に支給されていた老齢年金が元となり計算され、その配偶者に支給されるもの。
父は、家族のためにと生命保険をかけたり、財産分与のことなどを生前に伝えてくれたりといろいろ考えてくれてはいましたが、遺族年金については何も言っていませんでした。
確かに、遺族年金はそれを目的に積み立てたり組み立てたりするものではなく、本人にとっては、自分に支払われる年金として考えるお金なわけで、個人的な収入に値するもの。
しかし、それを受け取れることになった母や、そのお金があることで負担が軽減できる我々子供たちにとっては、父が現役時代に黙々と働いてくれてたことが、大きな広い意味での愛情として感じられるのであります。
恐らく、仕事をしている頃は、その一瞬一瞬に対応することで頑張っていたのかもしれませんが、その積み重ねが亡くなった今にまで繋がっているなんて、愛情そのものの長さや広さや深さ、強さを感じずにはいられません。
自分が次の世代に残せるものは何なのだろう、と考えさせられます…。
執筆:スタッフ小野
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商品紹介
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主たる支援事業であるホープ再生自転車販売で培ったノウハウを活かし、
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また、完全無添加・無着色の犬用チーズおからクッキーやプロミュージシャン監修の
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