「自分」

「自分」というのは、３種類に分けることができると聞いたことがあります。

一つ目は、自分の中の自分。
つまり、自分が理解し把握している自分自身のこと。
自分の意識、感情、気分、精神状態、知識、経験…。
自分自身そのもの。

二つ目の「自分」は自分以外の人が感じる「あなた」であり、他人から「自分」はどう見られているか。
例えばクラスメートみんながあなた自身のことを話題にあげた時、みんなが共通して感じている「あなたらしさ」もあれば、少数意見の「あなたらしさ」もあり、それが上で書いた一つ目の「自分」と共通する点もあれば、共通しない点もある。
共通しない点が、一つ目の「自分」との差であり、「自分」の理解とは別の、もう一人の「自分」と言えるでしょう。

三つ目の「自分」は、どんな自分かというと…それは、まだ誰も知らない「自分」です。
そんな「自分」なんてどこにいるんだ、と思われる方もいるかもしれませんが、あなたの中には、まだあなたが自覚したことのない「自分」がいるのです。

今まで経験したことのない出来事に直面した時、どんな反応をするか。
それはまだ誰もわかりません。

人生最高の喜びを感じた時、どんな顔をして喜ぶでしょう。
人生最悪の悲しみを感じた時、どんな涙を流すでしょう。
人生最高のチャンスが訪れた時、どんな行動をとるでしょう。
人生最悪のピンチに直面した時、どんな対応をするでしょう。
人生最大の驚きを感じた時、どんな声を出すでしょう。
人生最高の出会いを迎えた時、どんな話をするでしょう。

まだ見ぬ自分を明るくイメージするのも暗くイメージするのもあなた次第ですが、できれば将来への希望は明るく豊かなものでありたいですね。

「試練」

このような言葉も聞いたことがあります。

「神様は、乗り越えられない試練は与えない」

信じられないくらい辛く苦しい出来事があったとしても、この言葉を信じるならば、乗り越えるだけの力を自分はもうすでに持っているということになります。

当事業所に集まる方々の中には、自分を見失いかけていた方も少なくありません。

常に暗い道を選び、ついつい辛く厳しい方向へと進んでいってしまう。

しかし、実は、その暗い所に進めば進むほど、つらい体験を重ねれば重ねるほど、それを跳ね返すだけの力を蓄え、立ち上がる事が出来るということを、意味することになります。

現に、それに気づき、どんどん変わり続けている方も目の当たりにしています。

そして、その力が、ホープ工房のグッズや再生自転車、たい焼き、たこ焼き、犬用チーズおからクッキーへと姿を変え、社会へと羽ばたいています。

自分の知っている自分だけが自分ではありません。
まだ見ぬ大きな力を秘めた自分に出会えるのは、いつの日でしょうか。

執筆：スタッフ小野